2011年05月25日

火曜印刷1

数日前、懐かしい人から電話。寺田さんだ。
火曜印刷の話になった。回想録を書けたら、みたいな話になった。

それで古いアルバムをひっぱり出してみた。火曜印刷の写真でも見つかれば、と思ったのだ。

結局私は持っていなかった。叔父(重信の弟)に聞いてみたら、ものすごく古い写真がみつかった。

kayouinsatu.jpg

これは私が生まれるより前のものだ。
(中心の人物は親戚の女性。)
当初は左側部分だけの小さな工場だったそうだ。のちに右側部分を増築して、もとの左側部分は人が住めるように改築した。

私が生まれ育ったのは、この左側部分である。
この写真はひどく殺風景だが、私の記憶のなかにあるのは、花々に囲まれた家である。
窓を開けると、薔薇の生垣をはじめ、母(あつ子)が植えた花壇と、カエルと金魚がいる小さな池が目に入る。

fukiikemini1.jpg

そして、窓のすぐ下にはタロウというマルチイズがいて、この犬は私の兄貴のような忠犬だった。
庭の向こうには空き地が広がり、そこにもチロという犬がいた。

私たちの住む部屋は一枚の戸を隔てて印刷工場だった。そこに降り立つと、活字の棚が何列もあり、おびただしい活字が行儀よく詰まっていた。
工場の中を、私は三輪車をこいでまわった。
当時、外はでこぼこ道ばかりで、板張りの工場の床は三輪車の散歩にもってこいだったから。



posted by tyouseki at 15:41| 密航船(重信関係情報) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする