2011年06月22日

『あけもどろの空』増刷&全国図書館協会選定図書に#okinawa

『あけもどろの空』は、私のいとこの奥さんで沖縄出身の、
高柳杉子の著書で、
その両親が6歳で体験した沖縄戦を、児童書にまとめたものです。

琉球新報や沖縄タイムスでとりあげられ、本はさっさと売り切れてしまいましたが、
ついに増刷が決定。
全国図書館協会選定図書の「第44回夏休みの本」に選ばれました。

高柳杉子は、この本の執筆の途中で乳がんで他界。
44歳という若さでした。
あとを親族と友人が引き継いで本を昨年完成させました。

内容は、(以前もここに少し書きましたが)
なにしろ実話ですから、
6歳でひじょうに残酷な、悲惨な状況を目撃して、
思い出すのも辛いという記憶ではあるのですが、
(本を完成させるために、私も沖縄に行き、たっぷりお話を聞いて来た)
6歳のあどけない素朴な受け止めかたをしていて、
ファンタジックな面まであるのです。

そういう要素も盛り込み、
一般に「戦争体験」という聞いて感じる重苦しさは少な目で、とても読みやすい内容です。

(不謹慎ながら、私は、戦争の実録等を最後まで読みとおせたことがありません。
ヒロシマの記録映画を見たら途中で貧血になってしまった、という弱虫です。
つまり、いかに事実でも、刺激が強すぎると頭が許容できずに拒絶するわけですが、
そんな私でも、この本はちゃんと読めます。)

主人公とその家族はどちらかといえば幸運なケースであり、
爆弾をかいくぐり、燃えるサトウキビ畑を逃げまどうなどしながらも、
この一家は人間らしさを失わずに済み、
この主人公は子どもらしさを失わずに済みました。

この本の特徴は、悲惨な一場面に焦点をあてるのでなく
沖縄戦が始まる前の平和このうえない生活から、
長い長いイクサに耐え、それが過ぎ去ったあとのことまでを、
ある一家に密着して、通しで書いてあることです。

★なお、
この本には、本土から沖縄に来ていた日本軍の軍医、シラカワさんという人が登場します。

沖縄戦における日本軍の話というと、暗いものが多いのですが、
このシラカワさんは、大変親切な方で、
主人公の一家にとっては命の恩人でした。

シラカワさんの部隊は、本島の東風平村に駐屯していましたが、米軍が上陸する少し前に、移動していったとのこと。その後の消息はまったくわかっていません。

ご本人がご存命でなくても、ご遺族の方と連絡がとれたら、当時のシラカワさんのご様子をお伝えし、お礼を申し上げたい、とのことです。

posted by tyouseki at 00:44| Comment(0) | TrackBack(0) | ひまつぶメモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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